たまごっちを育てていたら、突然「ピーーーーーー」という音とともにお墓が出てきてしまった——そんな経験がある方は少なくないでしょう。画面に現れた黒い幽霊のような存在(おばけっち)を見て、「これは何なのだろう」「どうすればいいのだろう」と戸惑った記憶がある方も多いはずです。また、お墓やおばけっちが画面に残り続けているのを見て、切ない気持ちになったという声もよく聞かれます。
たまごっちのお墓は、餌やりやフンの掃除などのお世話を怠った結果として現れるペナルティ的な演出です。ただそれだけでなく、実は海外版では宗教的な理由でお墓の表現が変わっていたり、死んだたまごっちを天使として育て直すゲーム「てんしっちのたまごっち」が存在したりと、お墓にまつわる世界観は奥深いものがあります。
この記事では、たまごっちのお墓とおばけっちが登場する仕組み、育て直し方法、海外版や復刻版での変更点、そして「てんしっちのたまごっち」のゲームシステムまでを順番に解説します。
- たまごっちが死ぬとお墓とおばけっちが画面に現れる仕組みを解説
- お墓が出た後の育て直し方法とボタン操作を紹介
- 海外版・復刻版でお墓の表現が変わった理由がわかる
- お墓からスタートする「てんしっちのたまごっち」のゲームシステムを解説
たまごっちのお墓とおばけっちが登場する仕組み
- お世話を怠ると出てくるお墓とおばけっちの正体
- お墓が出た後の育て直し方法とおばけっちのリセット操作
- 海外版と復刻版でたまごっちのお墓表現が変わった理由
- おばけっちのデザインはシリーズごとに変化している
お世話を怠ると出てくるお墓とおばけっちの正体

たまごっちは、餌をやり忘れたりフンの掃除が滞ったりすると機嫌が悪くなり、最悪の場合、死に至ります。病死や餓死などさまざまな要因で死亡するとされており、その瞬間に「ピーーーーーー」という心臓に悪い音が鳴り響きます。
この音が鳴ると同時に、画面には黒い幽霊のような存在——おばけっち——がお墓とともに現れます。おばけっちは、死んでしまったたまごっちが変身した姿とされており、たまごっちの育成を怠ったことへのペナルティ的な演出として機能しています。
墓の画面では、たまごっちの享年を確認することができます。どれだけの期間、育てることができたかが画面に表示されるため、プレイヤーにとっては感慨深い瞬間でもあります。
うっかり長時間放置してしまっておばけっちになっていたというパターンは、全国各地で多発していたとの報告があります。また、たまごっちの「死」によってペットロス症候群に似た現象が一部のユーザーに見られたと伝えられており、その存在感がいかに大きかったかがうかがえます。育成を怠ったことへの後悔と、画面に残るお墓の演出が、ユーザーの心に強く刻まれたのです。
お墓が出た後の育て直し方法とおばけっちのリセット操作

たまごっちのお墓が表示された後は、ボタンを押すことでもう一度卵から育て直しが始まります。一方で、ボタンを押さないまま放置すると、電池が切れるまでおばけっちとお墓が画面に居座り続けることになります。
旧来の初代・新種発見では、死んだらお化けになってお墓に入るという設定でした。この演出が、たまごっちの「死」を印象的なものにしている要因のひとつです。
「てんしっちのたまごっち」というゲームでは、ニューゲームの開始方法が少し異なります。AボタンとCボタンを同時押しすることで新しいゲームを始めることができます。また、絶縁シートを抜くかリセットボタンを押すことでも始められます。注意が必要なのは、リセット後に時計の設定を行わないと、いくら待ってもてんしっちが誕生しない点です。正常に起動できれば、電子音とともに画面中央におばけっちとお墓が現れます。
このように、お墓の後の操作方法はシリーズやゲームによって異なるため、手元の説明書を確認しながら進めることをお勧めします。

海外版と復刻版でたまごっちのお墓表現が変わった理由

旧来の設定では、たまごっちが死んだらお化けになってお墓に入るというものでした。しかし海外版では、このお墓の表現が大きく変更されています。
その理由は、十字架をあしらったお墓のデザインが宗教観に引っかかると判断されたためです。海外版ではおばけっちごとお墓が削除され、代わりに「たまごっちは星に帰った」「天使になった」という表現が採用されました。おばけっちは日本版限定のたまごっちとも言えます。
令和になって販売されるようになったOriginal Tamagotchi(復刻版)でも、同様に設定が変更されています。復刻版ではお墓ではなく、UFOに乗って「たまごっち星」に帰るという設定になっています。復刻版のGEN1は「初代たまごっち」、GEN2は「新種発見!!たまごっち」の復刻にあたるとのことです。なお、電池が無くなると育て直しになってしまう点は変わらないため、注意が必要です。Tamagotchi Connection(ケーたまの復刻)も同時期に発売されているとのことです。
このように、お墓の表現はシリーズや販売地域によって異なる変遷をたどっており、時代や文化背景が色濃く反映されています。

おばけっちのデザインはシリーズごとに変化している

おばけっちのデザインは、シリーズを重ねるごとに変化してきました。初期のシリーズでは十字架をこしらえた墓とセットで登場することが多かったのですが、近年のシリーズでは仏壇とセットで登場するようになりました。日本国内での宗教観や文化の変化を反映していると言えるかもしれません。
たまごっちみくす以降は、白い体躯とたらこ唇を持つデザインに変更されています。また、64版ではデザインが水色で柔和な表情に変わり、「他のたまごっちを驚かすのが好き」などの設定が追加されました。
登場のタイミングという点でも変化があります。2009年の「たまごっち iD」より死なない仕様に変更されたため、おばけっちの出番がいったん消滅しました。「フレンド期」では死亡から家出の演出に変更されましたが(幼児期〜思春期は従来通り死亡)、2016年の「たまごっちみくす」では死の概念が復活し、おばけっちも再登板したとの報告があります。この際はベビー期からヤング期のみおばけっちになり、フレンド期は家出という仕様となっているようです。
アニメ版には一切登場しないおばけっちですが、公式グッズのラバーマスコットにラインナップされており、その名称は「おはか」とされています。
てんしっちのたまごっち〜お墓からスタートする天使育成
- てんしっちとは?死んだたまごっちが天使になった姿
- お墓からスタートするてんしっちのゲームシステム
- てんしっちのキャラクターと育て方による分岐
- 昇天エンドと堕天エンド〜てんしっちゲームの終わり方
てんしっちとは?死んだたまごっちが天使になった姿

「てんしっちのたまごっち」は、1997年8月に発売されたたまごっちのシリーズのひとつです。値段は1980円とされていました。
このゲームにおけるてんしっちとは、死んだたまごっちの霊魂(おばけっち)が転生した存在とされています。てんしっちとデビルっちは死後の存在であり、それ以外は生きているたまごっちという位置づけです。てんしっちは「幽霊が転生した上位の存在」とも言われています。
ゲームの設定では、たまごっちは死ぬと天使の都へ昇り「てんしっち」になるとされています。てんしっちたちはかつてお世話をしてくれた人間たちに「ありがとう」を伝えるため、再び地上へやってきました。しかし長旅によりパワーダウンしてしまい困っているという物語です。ばんぞー博士がてんしっちのために改良した「てんしっちHOUSE」でお世話をするのがゲームの目的となります。
てんしっちはすでに死んでいるので、生きているたまごっちのように死を迎えることはないとされています。お墓から始まるユニークな世界観が、このゲームの大きな特徴です。
お墓からスタートするてんしっちのゲームシステム

てんしっちのたまごっちのゲームシステムは、一般的なたまごっちとは大きく異なる点から始まります。ゲームを開始するといきなりおばけっちとお墓が画面に表示されます。
本体の起動にはLR44のアルカリボタン電池が2個必要とのことです。正常に起動できれば、電子音とともに画面中央におばけっちとお墓が現れます。その後、Bボタン(真ん中)を押して時計設定を行います。時計の設定が完了してから5分が経過すると、おばけっち2号が誕生するとのことです。
パラメータとしては「おなか」「ガンバル度」「TP(てんしパワー)」といったものが存在します。これらのパラメータは主に時間経過により減少し、お世話をすることで回復させていきます。
ゲームの途中では「コウモリ」「ガイコっち」といった育成を妨害する存在を撃退する場面もあります。また、てんしっちがおいのりをしてくれたら褒めてあげることもゲームの目的のひとつです。さらに、音センサーが搭載されており、本体右斜め下をトントンとたたくと反応する機能もあります。お墓から始まるというスタートの演出が、ゲーム全体の独特な雰囲気を作り出しています。
てんしっちのキャラクターと育て方による分岐

てんしっちのたまごっちには、合計14種類のキャラクターが登場します。どのキャラクターに成長するかは、基本的にお世話の程度や各種メーターの値などの育成条件によって分岐します。
最初はおばけっち2号として誕生し、まるてんへと成長します(ベビーてん)。その後、まるてんはこどてん(真面目な育て方)またはたこてん(怠けた育て方)に変身します(チルドてん)。さらに成長したアダルてんは複数の種類があり、くりてん、ぎんじろてんし、ぷくてん、たらてん、おやじてんしといったキャラクターが存在します。概ね誕生から約2日が経過した頃(たいざい日数3日目くらい)でアダルてんまで成長するとされています。
かくれキャラとしては、ふたごてんし、さぼてんし、おとのてんが存在し、特定の条件を満たすと変身します。かくれキャラへの変身には数日以上のまめなお世話が必要とされています。さらにスーパーかくれキャラとしてラッキーウンチくんがおり、一度のプレイでは出せないレアなキャラクターとして知られています。TP(てんしパワー)の値がキャラクター分岐に影響する場合もあるとされています。

昇天エンドと堕天エンド〜てんしっちゲームの終わり方

てんしっちのたまごっちのエンディングは、大きく分けて昇天エンドと堕天エンドの2種類があります。
昇天エンドは、てんしっちが人間界での修行を終えて再び天使の都へ帰っていくグッドエンドです。最終形態(少なくとも第四形態のアダルてん)まで変身した後、数日が経過すると「さよなら」画面が表示されます。その状態でBボタンを押すと天に昇っていき、Thanks!と表示されてゲームクリアとなります。丁寧にお世話を続けた結果として迎えられるエンディングです。
一方の堕天エンドは、てんしっちがガイコっちの誘惑に負けてデビルっちになってしまうバッドエンドです。お世話をせずに放置するとガイコっちが現れやすくなります。3回くらいガイコっちが出現することで、デビルっちに強制変身してしまいます。デビルっちに変身するとボタンを押しても反応しなくなり、ゲームオーバーとなります。
ゲームをやり直したい場合は、Thanks!画面またはデビルっち画面でAボタンとCボタンを同時押しします。再びおばけっちとお墓が現れ、また育成を始めることができます。昇天を目指してもう一度お世話を続けていくことができる仕組みになっています。

たまごっちのお墓・おばけっち・てんしっちのポイントまとめ
この記事のまとめです。
- たまごっちは餌やりやフンの掃除を怠ると機嫌が悪くなり、最悪の場合死に至る
- 死亡すると「ピーーーーーー」という音とともにお墓が画面に出てくる
- お墓にはたまごっちの享年が表示される
- 死んだたまごっちが変身した姿がおばけっちとされている
- ボタンを押すと卵から育て直しになり、押さないと電池切れまでお墓が残り続ける
- 海外版では十字架のお墓が宗教観に引っかかり、おばけっちごと削除された
- 海外版では「たまごっちは星に帰った」「天使になった」という表現に変更された
- 復刻版のOriginal TamagotchiではUFOに乗ってたまごっち星へ帰る設定になっている
- おばけっちのデザインは初期の十字架の墓セットから近年は仏壇セットへと変化した
- 2009年の「たまごっち iD」以降は死なない仕様になりおばけっちの出番が消えた
- 「てんしっちのたまごっち」は死んだたまごっちが天使に転生するという設定のゲーム
- てんしっちのたまごっちはゲーム開始時にお墓とおばけっちが画面に表示されるところから始まる
- てんしっちにはTP(てんしパワー)など独自のパラメータがあり、育て方によってキャラクターが分岐する
- エンディングは昇天エンド(グッドエンド)と堕天エンド(バッドエンド)の2種類がある
- たまごっちのお墓の演出はシリーズや地域によって異なる変遷をたどってきた
